ネガティブ思考アラフィフがアーリーリタイアするまでの記録

アラフィフの金融業界サラリーマンがネガティブ思考と戦いながらも1日も早いアーリーリタイアも目指してもがく日記

不動産投資の考察

リタイアすることばかり考えていたら、Amazonからのおすすめもアーリーリタイア本ばかりになってしまいました(汗)。

で、その手の本で勧められるのが不動産投資。「不動産投資で不労所得♪」のようなコピーをよく見ます。

資産を食いつぶして生活していくよりも投資運用益で生活してもとの資産は減らさない、は理にかなっていますが、本当に不動産投資が自分に適しているのかを考えてみました。

 

結論としては、ないかな。

 

以下、理由です。先に注釈しておくと、私は面倒くさがりでこまめに物件探したり毎日メンテナンスするなんてことはできず、リスクに対して臆病で冒険できない性格です。そんな人間の結論だということをご理解ください。

 

ローンによるレバレッジ

よく宣伝文句であるのが、「少ない自己資金で投資可能」。要するに自己資金は少しでもローンを組めば高額物件も購入可能、すなわちレバレッジ効果があるということです。たしかに自己資金が貯まるのを待っていたらいつになっても物件買えません。自分が住む家で住宅ローン借りるのと一緒ですね。
しかし、借りたものは返さないといけません。当然毎月の家賃を返済資金の原資に返済していくわけですが、家賃が入らないときはどうなるのでしょう。空室率も考慮に入れた返済プランにするのでしょうが、今のコロナ禍のような想定外のことはよく起きます。
それに、将来的に築年数経過を踏まえて家賃を減額せざるを得ないときでもローン返済額は(金利減少等のよっぽどの理由がない限り)変わりません。後述する収益性に大きく影響がでます。

ここで「ちょっと待て」という人がいます。「ローンありでアーリーリタイアするのではない。将来のアーリーリタイアのために今から投資物件のローンを返済していき、ローンがなくなってからアーリーリタイアすることで家賃が丸々生活費になるのだ」ということです。
私が20代なら「ごもっとも」と思って100%ローンで投資物件を購入するかもしれません。しかしアラフィフでローン完済したら定年過ぎてそうです。そのころにはリタイアしてそうですが、希望しているアーリーリタイアにはならない?

 

収益性

日本不動産研究所の不動産投資家調査(2020年10月現在)によると、東京都内の期待利回りは4.2から4.4%、主な政令指定都市でも4.8から5.7%となっています(ただしワンルームタイプ一棟投資ですが)。
この期待利回りは表面利回りとすると、ここからローン返済、諸経費、修繕費積立、それに管理会社手数料も入れると実質利回りは何パーセントでしょうか。
全部自己資金で購入するとしたら、現物不動産の実質利回りよりもREITの利回りのほうがよさそうです(一般社団法人不動産証券化協会によると2020年12月のJ-REIT平均利回りは4.15%)。

 

物件探し

いい物件はどう探せばいいんでしょうね。ネットではいくらでも物件出てきますけど、業者が手をつけない余り物しかないという声も聞きます。地道な物件探しが必要なのでしょうが、週末潰して何件も下見に行く体力はありません。

それに、収益性と値段で落とし所を見つけようとすると、住んでいる都内の近辺ではなく郊外や地方都市の物件が出てきます。

現物を見ないと不安でAmazonでの買い物も躊躇してしまう私です。物件を見ずに不動産を買うなんてできそうもありません。購入後も、管理は管理会社に任せるといっても、定期的には見廻りたいです。

かと言って、(例えば)青森まで毎月新幹線で行くのもなんですし・・・

 

物件の価値

毎月入ってくる家賃、すなわちフローがあるのはわかります。しかし投資である以上、物件の価値(ストック)も考慮に入れないといけないのではないでしょうか。

減価償却がある以上、ほぼ全ての建物の価値は下がっていきます。土地の価格がそれ以上に上がればいいのですが、一部の都市部以外で今後も地価が上昇するとは個人的には考えづらいです。

最初に自己資金(もしくは自己資金プラス不動産ローン)で3000万円の物件を購入したのぬい売却額が2000万円だったら投資として正解なのでしょうか。一応金融業界の端くれにいると、投資案件の査定のときは期中に入る収入(家賃)だけでなく案件からイグジットするときの売却額も踏まえた計算の上で収益性を判断するように思えるのですが、売却額の想定は不動産投資ではしないんですかね?

誰かに教えてもらいたいです。

アーリーリタイアできるか計算

ブログのタイトルには「アーリーリタイア」とつけたのですが本当にできるのか、今の段階での資産と負債の計算です。

 

そもそも、アーリーリタイアに必要な資産は本当はいくらなんでしょうね。ウェブ情報では5000万とか1億とか出てきます。最近よく目にするFIRE(Financial Independence Retire Early)の考え方だと生活費の25倍が必要だそうです。年率4%で資産運用していけば資産を目減りさせないで生活費を捻出できるからだそうですが、4%で運用って資産全額株式投資でもしない限り不可能じゃないですか? 

結局のところ、どう生活していきたいのかで必要な資産は変わるという身も蓋もない結論になるようです。郊外でイオンで買い物するか、都心に住んで伊勢丹で買い物するかで生活費が大きく変わるということですね。

逆に言えば、今ある資産額でリタイアしようとするならば自ずとライフスタイルも決まってくるわけです。

 

というわけで資産と負債の棚卸しです。

 

まず負債です。住宅ローンが残っています。なんとビックリ、完済は80歳となっていました。どうせ繰り上げ返済するから、とたかを括ってとりあえず最長期間で借りたのが原因です。

他に大きな負債はありませんでした。

 

一方の資産です。貯金や金融資産をかき集めると住宅ローンを今すぐ完済することは可能なくらいはありました。しかし、ローン完済後に手元に残る資産は微々たるもので、年金受給(65歳と想定しています)まで遊んで暮らすどころか、今と同じ生活をしていくと数年で資産が底をつきそうです。

そこでふと思ったのですが、焦って住宅ローンを返済する必要はあるのでしょうか。幸い、数年前に金利がゼロ%台になったときに借り換えたので月々の金利負担はほぼありません。繰り上げ返済資金の原資を適切に運用していけば、今全額返すより少ない元手で返済可能です。その分生活費の原資は増えます。万が一大きな額が急に必要になっても、(できれば避けたいですが)住宅ローン返済原資を切り崩して使用することが可能です。

それでも、65歳までは遊んで暮らす資金は捻出できそうもありません。せいぜい2年くらい延命するだけです。完全なリタイアは無理です。

 

アーリーリタイアができるまで今の仕事を続けて資金を貯めるのはどうでしょう。一月働けば一月分の生活費もリタイア資金も貯まります。ファイナンシャルプランナーなら「資金ができるまで働きましょう」と言うのでしょう。計算上ではあと6年貯金を続ければアーリーリタイアできそうです。

 

6年・・・

 

自分の心は「絶対ムリ!」と言っています。精神状態は限界にきています。

TOPIXか日経225か

資産運用の一環として日本株にも投資しています。個別株ではなく、インデックス投資です。


値上がりしそうな会社を見つけられればいいのですが、もともと面倒くさがりの性格なので銘柄分析する時間を作る意欲がなく、でも漠然と「まー長期的には日本市場も値上がりするんじゃないの?」とは思っているので、細々とインデックスファンドに積立投資しています。


今まではTOPIX連動ファンドに投資してきました。インデックスである以上対象銘柄が多いほうが株式市場全体の動きをより正確に反映すると考えたからです。


しかし、今年からは日経225連動ファンドに投資することにしました。


理由としては、

流動性が低い銘柄も組み入れるために現物株でなく先物で取引せざるを得ないファンドが適切な投資対象かわからない


日銀がETFを組成するために低流動性銘柄もがっさり買うせいか、現物株がない銘柄も多いようですね(エビデンスはありません)。


全銘柄を対象とするより、エリート銘柄だけを対象としている日経225のほうが市場の動向を反映しているのでは


米国を代表する指数のダウ平均もS&P500も主要銘柄だけなのに、日本だけ全銘柄のインデックスにこだわる必要はないかな、と。


他にも、真偽の程はわかりませんが、TOPIXより日経225のほうがリターンが高いとのモーニングスターの記事があります。2020年3月の下落局面では日経225のほうが下落率が大きいようにも見えますが・・・

 

「3低時代」の株式運用にTOPIXは不都合? より良い銘柄に選別投資する方が好成績 | モーニングスター
https://www.morningstar.co.jp/market_spn/2020/0910/fund_00985.html


正解がある選択ではないと思いますが、数年後に少しでも多く利益がでるようにしたいですね。

五郎さんは偉いよ 「孤独のグルメ2020大晦日スペシャル」

会社勤めが嫌になると、時々「一人で商売始めようかなあ。馬鹿馬鹿しい内部調整とか上司の気まぐれ指示変更がなくていいし、自分の責任でなんでも自由にできる」と思います。しかし、ドラマ「孤独のグルメ」で主人公の井之頭五郎を見ると、「いやいや、世の中そんな楽じゃないよな」と思い直します。


年末に放送した「孤独のグルメ2020大晦日スペシャル」では、

  • 同業者から仕事を押し付けられる
  • なぜか全然別業種の花火の打ち上げ
  • しかも大晦日(押し付けられたのは数日前)

という、私のストレスがマックスになる要素がてんこ盛りでした。


同業者から仕事を押し付けられる

まず、同業者から連絡があるということは日頃のネットワーキングがないとダメ。人と関わることが死ぬほど辛い私にはネットワークを作る・維持することは不可能に近いです。

しかもギブアンドテイクの世界。かなり無理筋の依頼であっても受けなければ角が立つこともあるでしょう。自分で無理と思っていることを引き受けるのは辛いです。


なぜか全然別業種の花火の打ち上げ

状況を楽しむ才能がない私は、自分の守備範囲外の仕事というだけでやり遂げる自信がなくなり、ずっと「なんで俺がこんなことを・・・」と考え続けることでしょう。


晦日の仕事

もともと休み予定の日に仕事が入るのもストレス要因です。でも、自営の人なら、仕事が入ることに感謝するメンタリティが必要なのでしょう(違います?)。私は出社してメールが一通もなければ「ラッキー」と思う人間なのですが、真逆の思考回路が必要のようです。


そんなわけで、「五郎さん偉いなあ」と感心しながら見てました。独立自営している人たちには本当に頭が下がります。と同時に、自分の甘ちゃんぶりに嫌気がさします。やはり私にとっては嫌々ながらも「サラリーマンは気楽な稼業」なのでしょうか。

不安の解消法(2)

不安の解消法(1)の続きです。

2.他人を信じる

「自分を信じることができないときは、『よくできてるよ』と言ってくれる他人の言葉をそのまま信じよう」とカウンセラーに言われました。どうにも自己肯定感が低いので、自分がよくできているとはまったく思えないのです。自信がもてないのです。だから上司や同僚から「よくできてるよ」と言われても、「お世辞で言ってくれているだけだ。次の人が入ってきたらその人のほうがうまくできると思うんだ」とか「この人は褒めてくれてるけど、本当はうまく進められていないことがわかってないんだ」とつい考えてしまうのです。

だから疲れます。でも、どう頑張ってもこの考え方を変えられないのです。だからこそのカウンセラーの言葉だったのでしょうか。「自信は自分を信じるということ。自分が信じられないときは『他信』、つまり『他人を信じる』でいきましょう」

かなり意識しないと他人の評価をそのまま受け取ることは難しいです。日記にも「◯◯さんが褒めてくれた。ありがたいと思おう」といちいち書いていました。言葉の裏の意味を考えず素直に受け取るべきなのですが、長年の習慣はそう簡単には抜けません。

今でも、ふと気を抜くと他人の言葉をネガティブに捉えてしまいます。なかなか簡単にはいきそうもありません。

 

3.目の前のことに集中する

休職中は自分の救いを求めて図書館でいろいろな本を読みました。その中で一番しっくりきたのが禅の教えでした。(ひょっとしたら理解が間違っているのかもしれませんが)「目の前にあるやるべきことだけを考えよう、そうしたら雑念が入ってくることはない」という教えは、どうすれば不安だらけの自分が職場復帰できるのだろうかという当時の心に刺さるキーワードだったのです。宗教的な価値はわかりませんが、自分の心のざわつきを消すために有効な手段と受け止めたのです。

マインドフルネスという言葉は以前から知っていましたが実践したことはありませんでした。禅の実践をヒントにしていると後から知り、なるほどと思いました。

まず、やるべき仕事を作業レベルにまで細切れにして、その作業をやるべき時間をあらかじめブロックしました。そうすれば決められた時間になればその作業を行うと自動的に頭が切り替えられますし、やるべき作業を決めているので「さて、どこから手をつけよう」と考えずに済みます。大きなグランドデザインから考える時間にしてしまうと、思考の途中で不安な気持ちが入り込む隙ができますし、何をしてもいい時間としてしまうと全てを後回しにして何もせずに過ごしてしまう可能性があります。そこで、何をするかはあらかじめ決めるようにして、その時間は目の前のことに集中していればいい作業レベルの動作を行うようにしたのです。

 

4.ポジティブになれるハウツー本を読まない

「考え方を変えればポジティブになれる!」とか「不安だらけの自分をこう変えた!」みたいな本を読むと「そうかー」と感心する一方、「なんで自分はこう考えられないんだろう」と落ち込んでしまいます。

考えたら当たり前ですよね。こういう本を書けている時点で作者は成功者。もしくは「うまくできている人」。私のように、日々もがいているけどうまくいかない人間とは次元が違うのです。または自分で足掻いているのではなく他人の事例を客観的に見て「こうすればいいのにねー」というNice to Doをまとめたカウンセラーや医者かもしれません。

できない自分との対比を考え抜いた結果、ハウツー本を読んでも落ち込むだけ、精神衛生上よくないと結論付けてしまいました。だってやりたくてもできないことを「こうすればいい」と言われたら、できない自分が不安になるだけじゃないですか。

自分の迷いを検索ワードにしたウェブ情報も見ないようにしています。乱暴な結論ですが、不安を煽るほうがPage Viewが伸びる=すなわち検索上位にくるわけで、Googleでサクッと検索しただけでは不安が収まり心が休まる情報に簡単にアクセスできる可能性は低いのではないでしょうか。

 

5.以降は思いついたら更新します。

不安の解消法(1)

子供の頃から些細なことでも受け流すことができずにいつまでもクヨクヨしていたと記憶しています。堪え性もなかったので、壁にぶつかると、真正面から立ち向かうのではなく、逃げてきました。そんなわけで、大人になった今でも困難や問題をうまく解決できないと、その重さに耐えられず心が弱ってしまいます。さっさと解決策を取ればいいのですが問題を直視できず、かと言ってノー天気にもなれず「なんとかしなきゃいけないとはわかっているけど・・・」と気に病み、いつまでもただ「困った。どうしよう」と悩んでいます。

 そんなわけで自滅し、2回休職する羽目になりました。休んで薬を飲んで、仕事のストレスから離れると仕事をする意欲が出てきて、職場復帰するけど数年で心の疲れが溜まってまた休む。その繰り返しで(ようやく)得た教訓は、「薬は症状を抑えるだけ。考え方を変えて悩みの受け止め方を変えないと同じ事の繰り返し」ということでした。

 そこでカウンセリングに通い、役に立ちそうな本を読み、七転八倒しているうちに、なんとなく自分流の悩みの解消法ができてきました。それがうまくいっているのかわかりませんが、薬も飲まず休職もせずになんとか働き続けているので、少しは役立っているのかもしれません。

 もっとも、これらの方策をきちんと取れているわけではありません。心が挫け、もうダメだと思ったときに思い出し、回復するきっかけになったりしています。そのたびに、「なんでこれを毎日できてないんだろう」と反省したりしますが、いつも同じことの繰り返しです。

 

1.自分を認める

誰も褒めてくれないから自分で自分を褒めましょう。一日を振り返り、その日の成果や前進させることができたことだけを思い出し、(ささやかかもしれないけど)自分が貢献できた事実を認めましょう。そうすれば、自分がまったくダメな人間ではないと理解できます。

この方法は復職後2年以上続けました。仕事帰りにドトールに寄り、日記にその日行ったことを書き、少しは「なにかができた」ことを認識しました。そして最後に「これでいい。よくできている」と書きました。

日記に使っていたノートが終わったので、なんとなくこの習慣は終わりました。「会社辞めよう。居続ける努力はやめよう」と考えたこともきっかけでした。しかし、その後不安定な状況が続いていることを考えると、もう一度始めてもいいかもしれません。

 

2.以降はこちら

先日、鎌倉の円覚寺に行く機会があったので、円覚寺での修行体験が書かれた「門」を30年ぶりに読み直しました。


高校の頃は一応は漱石を一通り読んだのですが、「門」はほとんど印象に残ってません。三部作を順に読んでいき、「それから」で主人公代助が意志の人を貫くか自然の児となるかワクワクしながら読んだあと、三部作最後の作品でどのような世界観が示されるかと期待高く読み始めたのですが、あまりになにも起きないストーリー展開に唖然として読み終えたことしか覚えてません。


しかし40代で読み直すと、夫婦二人がひっそりと暮らす世界ではなにも起きないことこそが大事なのかなあ、と感じた次第です。いろいろな障害を乗り越え他人を傷つけてでも結ばれた二人にとって、その選択や価値観を覆すような出来事が起きてはいけないし、心乱れるようなことはないに越したことはないのです。


さて、円覚寺(小説には寺の名称は出てきませんが)でのプチ修行です。結論として、主人公宗助は「何も得ることができない」と(ある意味で悟って)東京に帰ります。


毎日のように壁に打ち当たり、ここではないどこかに行きたいけどどこにも行けず、苦しい日々が続く。そんな日々を送っているモヤモヤ感を表現する言葉を今まで見つけることができなかったのですが、さすが文豪、ドンピシャの表現で言い当ててくれました。


彼は門を通る人ではなかった。また門を通らないで済む人でもなかった。要するに、彼は門の下に立ち竦んで、日の暮れるのを待つべき不幸な人であった。


そして東京に帰ると悩みのもとだった種々の難題は片付いている。小説としてはアンチクライマックスでガッカリしてしまうのですが、こういう経験は誰もがあると思います。苦しいことから逃げていれば、勝手に解決されていることもある。


立ち向かうだけが解決方法ではないということですね。

 

門 (岩波文庫)

門 (岩波文庫)

  • 作者:夏目 漱石
  • 発売日: 1990/04/16
  • メディア: 文庫