ネガティブ思考アラフィフがアーリーリタイアするまでの記録

アラフィフの金融業界サラリーマンがネガティブ思考と戦いながらも1日も早いアーリーリタイアも目指してもがく日記

休んだ話(その5)

休んだ話(その4)の続きです。

 

休んだ話(その4) - ネガティブ思考アラフィフがアーリーリタイアするまでの記録

 

二度目の休職はそれから6年後でした。転職後の会社では通院せずに順調に仕事を続けられ、自分のキャリアアップを考えて業界大手の同業社に転職したのです。この会社でのポジションはある部門の責任者でした。
 
全てを自分で決断できる代わりに頼ることができる人はいません。「一日も早く成果を出さなくてはいけない」との一心で孤軍奮闘していました。そうしているうちに、転職後一月程度で、早朝覚醒が始まったのです。一度目の休職時以来久々の症状でした。前回の経験を踏まえて、今度は早めに受診することにしました。
 
新しい会社の近くのクリニックに行き、睡眠導入剤ゾルピデムをもらいました。二週間おきに通い、様子を見ることにしました。最初は1錠でしたが、服用しても覚醒するようになると2錠に増えました。
 
そのうち、睡眠だけでなく、職場にいるだけで不安になってきました。自分には決断できない相談の電話がかかってくるんじゃないか、メールが届くんじゃないか、そんなことを考えてばかりで席に座ってられなくなるのです。スルピリドが処方されました。まずは1錠。そのうち2錠。そんなことが続いているうちに、みぞおちのあたりの違和感が慢性的に続くようになりました。
 
薬が増えていくのに症状が改善しない状況は続きます。ふと思いついて、カウンセリングを受けることにしました。医学的には間違っているのかもしれませんが、クリニックで処方される薬はあくまで痛み止めで、本質的な原因をなくしてくれるものではない。原因を突き止めてなくすには心の中に入るカウンセリングが有効ではないかと考えたからです。
 
会社から歩いて行ける距離にあるカウンセラーをウェブで探しました。カウンセリングも二週間おきの頻度で通いました。毎回、その時々の悩みや自分の気持ちを正直に話し、考え方のヒントをもらいました。面談時は少しは気持ちが軽くなる気がしましたが、翌朝目覚めてみるとまたみぞおちが痛く、職場では不安感で一杯になりました。
 
そんなことを続けているうちに、またもやパンクしてしまったのです。もうけれ以上仕事は続けられないが、会社に行かないことも不安だ。成果が出せる状態ではないことが申し訳なく、でも休むことも申し訳ない。そんな葛藤を抱えつつ上司や人事、産業医と協議した結果、強制的に休まされることになりました。その結論に至ったときは、自分でも呆然としてしまいました。「今度こそもうキャリアの終わりだ」と考えました。しかし体は現金なもので、休むことが決まった瞬間にみぞおちの痛みは消えていたのです。
 
産業医からは、休みの間はできるだけ普段と同じ時間帯に起きて寝るよう指示されました。そして、動けるようになったらリハビリとしていつもの通勤の時間帯に電車に乗り、そのあとは何をしてもいいから職場最寄りの駅まで行くように、とも言われました。その程度の活動で心がざわつくのであれば復帰は無理、問題なくこなせるようになれば復帰に向けて準備できる、とのことでした。

 

 その6に続く

休んだ話(その6:とりあえずの最終回) - ネガティブ思考アラフィフがアーリーリタイアするまでの記録