ネガティブ思考アラフィフがアーリーリタイアするまでの記録

アラフィフの金融業界サラリーマンがネガティブ思考と戦いながらも1日も早いアーリーリタイアも目指してもがく日記

持ち家か賃貸か

自分が住む家は持ち家と賃貸のどちらが得か。古くて新しい議論です。私はこの議論は究極的には宗教論争だと思っていますので、誰もが同意できる結論はなく、どちらの説にしても信じる人は救われる、程度に考えています。

 

日経ビジネスに「持ち家VS賃貸論争、データを見れば結論は出ている」という記事が載っていました。

持ち家VS賃貸論争、データを見れば結論は出ている:日経ビジネス電子版

ネタバレになってしまいますが、情緒を排除して統計データだけで見ていけば持ち家の方が有利、という結論になっています。

 

私はもともとは賃貸派でしたが、10年ほど前に宗旨替えをして持ち家派になりました。

なぜ賃貸派だったか、ですが、

  • 給与が下がってローンが払えなくなるリスクはゼロではない
  • 持ち家は古くなるが、都度新しい家を借りればいつまでも新しい(リフォームするコストを払わなくていい)
  • 減価償却で資産価値が目減りするのに長期間ローンを借りる合理性はない
  • その時々の収入に見合った家に住めば住居費用が家計を圧迫することはない
  • いざとなったら都営住宅がある
  • これからは老人が増えるんだから年齢だけで入居を拒否されることはないだろう

と考えていたからです。

 

持ち家派に宗旨替えしたきっかけは、持ち家はコストではなく資産だと気がついたからです。

私が社会に出た90年代から00年代にかけて、住宅価格は下落しっぱなしでした。そのため「家の購入価格より売却額は大きく下がるの売るときに損をする」という刷り込みがあったのです。

しかし、30歳すぎてようやく住めるようになった都心(山手線周辺)ではそうではなかったのです。生まれ育った地方から出てきて都心に住んで初めて気がつきました。厳密にいうと、すべてがそうではなく購入時から値が下がっていないマンションもある、というべきでしょうか。

エリアと物件を選べば値が下がることはなく、あわよくば値が上がるかもしれない。資産価値がある物件を買うことが大前提ですが、賃貸よりも持ち家のほうが得ではないかと考えるようになりました。

上記の賃貸である理由の裏返しになりますが、ローンを払いきれなくなったら売却してそのときに買える額の家を買い直せばいい、古くなったら売却してそのときに買える額の家を買い直せばいい、そのための投資だ、と考えるようになったのです。くどいようですが、その前提は資産価値がある物件を購入することです。

 

まず、自分が気に入っていたエリアで狭いながらもめぼしい中古物件を見つけ、購入しました。この物件は今のマンション購入に伴い売却したときには築20年超でしたが購入額以上で売れました。

 

これに味をしめたわけではないですが、今のマンションを買うときは、余裕を持った返済計画を立てつつも、少し背伸びをして「よりいい物件」が買えるように資金の計算を立てました。

そのため、近隣マンションの相場も調べて築30年超でも分譲開始時と同等もしくは値が上がっている物件が多いことを確認し、かつ今後の都市計画でより魅力ある街になる見込みがあるかも検討し、エリアを決めました。

そのかわり、部屋の中は妥協せざるを得ませんでした。リフォームに費用をかけられなかったので前の持ち主一家の子供が破った壁紙は直さず、家具は新調せずに前の家から持ってきました。面積も夫婦二人で在宅勤務をするには手狭です(これは購入時には想定していませんでしたが)。

 

住設機器の耐用年数が過ぎる頃には我々夫婦二人とも定年を迎えているはずです。そのときにリフォームして死ぬまで住むか、売却して郊外のマンションに移るか決めることができればいいですね。不動産価格大暴落で売るに売れないというリスクは残りますが、上述の通りリスクは最小限にしているはずです。

 

ところで日経ビジネスの記事で「なるほど」と感心したのですが、持ち家を自分への賃貸と解釈していました。家賃滞納や空室のリスクがなく、大家が得る利益は自分のものになるのだから、その分だけ賃貸よりも有利になるということだそうです。なるほど、ですね。